16. 刑務所に冷暖房がないのは本当か①
黒羽刑務所について言えば、舎房に暖房器具がありました。
12月も中盤に入り、寒さが本格的になってきました。
黒羽刑務所の房内には「簡易暖房器」と名のついた暖房器具があります。今日は雪が降っているのですが、稼働する気配すらありません。一体どうなっているのでしょうか?
一応、下の写真のような感じのスチーム暖房(この半分以下の大きさですが)が房内にあるのですが、全く動かなかったり、動いたとしてもごく短時間という場合が多かったです。
また、動いたからといって暖かいかと言えばそんなわけでもありません。
少し時間を戻して、11月も下旬になった頃の朝方でしょうか。その日は免業日(土曜日)だったので、ゆっくり寝ていました。日が上がり、明るくなってきた頃、それは突然動き出し、「カ~ン~~~」「カ~ン~~~」と聞いたことのないような甲高い音が遠くの方から近づいてきます。
しばらくして、房内の簡易暖房器もカンカンと鳴り、その後は静かになりました。それとほぼ同時に起床です。布団をたたみ、点検を済ませてから「暖房器」に近づいてみました・・・。う~~~ん。確かに暖かいのだけれど、現実的には部屋を暖めるポテンシャルなどなさそうです。
ほんの少し室温が上がったような気もしたのですが、気の所為でしょう。先が思いやられます・・・。
ちなみ私が黒羽にいた当時、暖房が入る時間帯は、
・土日・休日・免業日の朝。30分から90分位と夕方の30分位
・平日・夕食時の30分くらい
でした。
つまり、設備自体の存在と、それがどの程度稼働するかは別の問題だということです。
以上のような感じです。
これをもって「黒羽刑務所には暖房設備が完備されている」とは言えないでしょう。冬はしもやけになる人がとても多いですし・・・。
ただし、工場(刑務作業をする場所)にはストーブなどの暖房器具があります。手がかじかんでいる状態では当然いつもどおりの生産数を出せなくなってしまいますし、作業災害の原因にもなりかねません。
※刑務所内では原則として火を使いません。炊場での調理や舎房の暖房は蒸気(スチーム)で行われます。一方で、職員の目が届く工場などでは石油ストーブなどを使用しています。
ボイラーの入れ始めに「カンカン」鳴ることを「ウォーターハンマー現象」というらしいです。
※北海道や東北地方の寒冷地ではしっかりと暖房が入ります。もし、そのような場所にある刑務所にご家族や知人・恋人が収監されていたとしても、寒さで困るようなことはあまりないようです。
ただし、あくまで刑務所基準で見た場合です。一般社会のような暖房は期待しないほうが良いと思います。
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