4年間、黒羽刑務所にいた人のブログ

        私が刑務所で服役した4年間を振り返ります

54. 刑務所の食事事情①

 刑務所の食事とはどんなものか、気になる方もいらっしゃると思います。そこで黒羽刑務所のある月のメニューを書き出してみました。


    麦飯は白米:麦の割合が7:3となります。


黒羽刑務所では・・・
・毎週火曜日の昼食は麺類が出ることになっています。
・毎週木曜日の夕食にはカレー類が出ることになっています。
・休日は基本的に朝食の味噌汁を除いて汁物が出ません。
・毎週木曜日・土曜日の昼食にはパンが出ることになっています。
・毎週火曜日・土曜日の朝食には納豆が出ることになっています。


なお、カレーは人気メニューということもあり、いつからか週2回になったと記憶しています。また、週二回のパンのうち一回は矯正指導日の朝の支給に変更になりました。


  メニューを見て感じることは、栄養バランスが良さそうで、健康的な印象を持たれる方が多いと思います。私が見てもそう見えますしね。
 しかし、ここは刑務所の中。娑婆と同じ感覚でいてはいけません。


 刑務所では煮豆の数が普段より1つ多い少ないといった、本当にどうでもいいことで喧嘩になります。刑務所の煮豆って甘いんですよね。受刑者は甘いものに飢えています。


 食事として配当される甘いものの代表
 ・ヨーグルト
 ・いちご牛乳・レモン牛乳(栃木旅行の際はぜひ飲んでみてください。おいしいです)。
 ・ぜんざい
 ・煮豆
 ・うぐいす豆
 ・きな粉マカロニ
 ・ジュース類
といった具合になります。ですので甘いものが全くないというわけではないんです。


 では、なぜ受刑者は甘いものに飢えるのかというと日々の強いストレスが原因ではないかと思います。甘いものを食べるとストレスが緩和されるという話を昔聞いたことがあったので、真偽はともかくとして、ある程度根拠のある説になるのではないでしょうか。


 私も刑務所にいるときは、甘い物や菓子類といったものが食べたくて食べたくて仕方ありませんでした。しかし、出所するとこのような欲求は数日で消えてしまいました。


 自由がなく常に疑われ、監視される世界です。些細なことで大声で叱責されるストレスが、どれほどのものかは説明するまでもないでしょう。


補足)
 20日の夕食が弁当となっていますが、いつの頃からか月に一回弁当が出ることになりました。しかも娑婆の弁当です。つくっていたのは山◯製パンでしたね。


 最初このニュースを聞いたときはみんな小躍りしたものでしたが、明らかに刑務所の受刑者用に作った弁当でした。刑務所の保存方法に問題があったのかもしれませんでしたが、2本の箸でさすと弁当全体が持ち上がってくるくらいの米の硬さでした・・・。味がどうだったかは触れるまでもないでしょう。 



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