45. 待ちに待ったエロ本が来たーーーが・・・
月に何度か、自弁(自分のお金)で購入した私本が届く日があります。懲役はこの日をとても楽しみにしています。本の申し込みついては
雑誌・書籍の購入の仕方①
雑誌・書籍の購入の仕方②
にて触れていますので参照してください。私が収容されていたのは男ばかりの成人刑務所ですから、当然この類の書籍には人気があります。
本の配布は、基本的に工場の担当職員が処理(受刑者に本を確認させ、指印を押させる)を行います。
本の裏表紙には「称呼番号、名字、本のタイトル」を記した閲覧票が貼付されており、つまり、表向きは貸し借りができないようになっているわけです。まぁバレないようにやればいいだけなのですがね。独居房ではこれができません。一人部屋なので当然ですが。
※話は変わりますがエロ本に限らず、古書店で裏表紙になにか剥がした痕跡がある本を見つけることがあったら、この本は刑務所で読まれていたんだなぁと思うことにしましょう。
本題に戻ります。
配本作業では、正担当がやると、「おい、佐藤。今日買った本の題名を読み上げて見ろ」と嫌がらせという名のコミュニケーションを迫られることになります。
私が見ていた彼は、本の題名を訊かれ
「貞操を奪われて濡れる人妻たち02」です。と答えましたが、今日、耳の調子が悪くてよく聞こえねぇ! 自分で注文した本なのだから、工場全体に響く声で読み上げろと、オヤジもからかい半分で、彼は何度も本の題名を何度も読み上げていました。
このやり取りから言えることは、この受刑者の彼は担当の職員に気に入られているということでしょう。
そういえばエロ雑誌の付録としてパンツがついてきていた人もいましたね。
これらの付録は「廃棄」もしくは「宅下げ」が原則でみんな廃棄していたのですが、
1人だけ宅下げしたいと駄々をこねている人もいました。オヤジも苦笑いしながら
宅下げ願箋を用意していました。
もくじ①:https://20692793118279.muragon.com/entry/35.html
もくじ②:https://20692793118279.muragon.com/entry/36.html
もくじ③:https://20692793118279.muragon.com/entry/60.html
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