4年間、黒羽刑務所にいた人のブログ

        私が刑務所で服役した4年間を振り返ります

57 刑務所は3年目から辛くなる

刑務所は3年目からが勝負


 私は懲役刑を約4年間受けた末に仮出所しました。ここでは刑務所内における時間の流れの実体験をお伝えしようと思います。


 結論から言ってしますと、受刑者となって3年を過ぎた辺りから、時間の流れが遅く感じたり、可能であれば環境を変えたいと思うようになります。一体なぜでしょう?


1年目
 1年目は分からないことだらけです。まずは刑務所独特の遵守事項を守りつつ、刑務作業に従事することになります。一言で言ってしまえば、それまでの環境との変化が大きすぎて、時間等を気にしている余裕さえもなくなります。
 刑務所にはクラブ活動があるとか、工場対抗のソフトボール大会、秋の運動会、免業日の慰問行事など、刑務所の行事に振り回されるような感じになります。6ヶ月間真面目に過ごしていれば、自弁でお菓子を買えるようにもなります。
 これらの刑務所が定めた1年間のスケジュールがたくさんありますので、1年目は時間の流れが早く感じました。


2年目
  2年目になると、刑務所の行事ごとについては大抵理解できているはずです。ですので、「あ~。あれからもう1年経ったのか~。思っていたより早かったなぁ」と行事ごとに思い出すことになります。あとから入ってきた後輩受刑者に対しても、余裕を持って接することができるようになります。


3年目
 残念ながら3年目に突入すると、刑務所のシステムだとか各行事についてかなり詳しくなってしまします。各人の刑期にもよると思いますが、私の場合は3年目辺りから、なんとか環境を変えられないかと考えるようになりました。理由はよくわかりませんが、この自由のない生活、単調極まりない生活をなんとかして変えられないかと思うようになりました。
そこで目をつけたのが「職業訓練制度」です。懲罰を受けることもなく周りの環境を変えるのは、現実的にこの選択しかありませんでした。


 以前にも、「職業訓練のススメ」というタイトルで記事を書いておりますが、次回以降、この刑務所内の職業訓練について詳しく書いていこうと思います。



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