38. シャバに出たらゆっくり風呂にはいりたい・・・
一般的には、刑務所での風呂は、夏場は週に3回、冬場は週に2回と決まっています。
しかし、黒羽刑務所では年間を通して2週間に5回でした。一時期、幹部職員が変わったか何なのか分かりませんが、この法則が崩れたことがあったものの、結局元に戻ったという経緯があります。2週間に5回の入浴とは
月水金 火木 月水金 火木 月水金
のローテーションで入浴を行うということです。これに加えて夏季処遇期間にはシャワー入浴も認められていました。シャワーの時間は非常に短く、3分だったと記憶しています。3分ぽっちですべて洗えるかというくらい短いです。
刑務所の入浴場は、だいたいこんな感じです。 とてもきれいですね。 私が入所した頃はシャワーなんてありませんでした。桶のみで体を洗うという、本当に今は21世紀なのかと疑いたくなってしまったのを覚えています。勿論、無制限にお湯を使ってよいわけがなく、1人何杯までと決められていましたね。
入浴時の流れ
時間は15分(15分ゆっくりとお湯に浸かれるという意味ではないです)
・脱衣所にて「脱衣!」の号令がかかるまで座って待つ。当然交談禁止。小声で話をし たり、他人にちょっかいを出そうものなら、即刻連行される。
・脱衣の号令がかかったら、5秒で素っ裸になる。
・脱いだ衣類を所定のロッカーにしまう。
・全員素っ裸の状態で浴場に入るのを待つ。夏は体臭や足の臭いがすごくて気持ち悪く なる。
・前の工場が全て出たら、先頭から浴場に入っていく。
・全員が位置についたら「入浴開始!」の号令で入浴スタート。ここから15分。
・的確かつ全速力で頭から足の先まで洗う。洗ったら流し、垢まみれの湯船に入る。
(一番風呂でない限り、とんでもない量の垢が浮いている。初めは入れなかった)
・ここで、電池式カミソリを持っていない人はカミソリを担当台まで借りに行く。
借りに行く + 戻る + 鏡を見て髭を剃る + 返しに行く + 戻る
なんてことをしているものだから大きな時間のロス。その頃には湯船は埋まっている。地獄の沙汰も金次第とはよく言ったものだと思う。
これから刑務所に来る人に声を大にして言いたい
電池式カミソリだけはなんとしても買っておこう!!!
いつまでも湯船につかれないぞ~~!
・残り時間が5分になると、工場担当のオヤジが「いつまでも入ってんじゃねぇー!! 次の工場がくるぞー!!!!」と大きな声で急かす。
・電池式カミソリを持っていても湯船に入っていられるのは2~3分しかない。
・浴場を出たら、また数秒で着衣して所定の位置で待つ。当然、交談禁止。
・全員が終わったら、整列の後、番号をとって舎房へ帰る。
と、いうように刑務所ではゆっくり風呂なんて入れません。刑務官の怒号が飛び交い、一日の疲れを落とすとか、そんな雰囲気ではないのです。まあ、刑務所なので仕方ありません。これも我慢です。
少し上でも触れましたが、電池式カミソリを購入することで、湯船につかれるチャンスが大きくなります。お金のある人は是非買いましょう。
電池式カミソリ(シェーバー)は当然、刑務所指定のものしか購入・所持できませんから、日用品として買うか、面会に来てもらった際に売店で購入してもらうしかありません。ちなみに刑務所はなぜか定価販売なので、4,400円くらいしました。ちなみにシャバだと2,800円くらいですね。誰のポッケに入っているのでしょうか????????
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